平屋1015平方m規模で再建  鈴木貫太郎記念館(野田市)

[2025/10/2 千葉版]
野田市は、鈴木貫太郎記念館再建基本計画の素案をとりまとめた。総事業費の上限額を約20億円に定め、地震や洪水などの自然災害から資料を安全に守ることができる、堅牢かつ防災対策に配慮した平屋1015平方m規模の建物を再建する方針を示している。11月からパブリックコメントを実施し、市民から意見を募ることにしている。

再建基本計画の素案は、1日に開かれた鈴木貫太郎記念館再建基本計画策定専門委員会議(議長・菅根幸裕千葉経済大学教授)で示され、了承された。

新しい記念館の理念は、「郷土の偉人鈴木貫太郎の功績 永遠の平和への想いを未来につなぐ文化・交流の拠点」とし、関宿地域の活性化を促進するなど、繰り返し多くの人々が訪れる博物館法上の登録博物館として整備する。

敷地面積は、旧記念館敷地分が3084平方m、駐車場や集乳所等分が2153平方m。

躯体はRC造を前提とし、機能ごとの面積として、収集保存235平方m、調査研究20平方m、展示公開300平方m、発信・交流160平方m、管理運営50平方m、共用部250平方mを確保する。

整備プランについては、2階建て2案と、平屋1案の計3案を提示しており、平屋案では、水害時の浸水が想定されることから、水密対策を実施した収蔵庫を設置、機械室は高い位置に配置する。

工程計画では、2025~26年度に設計をまとめ、27年4月~28年9月に建設、29年3月のオープンを目指すスケジュールを示している。

財源については、立地適正化計画にもとづき都市再生整備計画に位置付けることで、都市構造再編集中支援事業の国費を活用する。

担当課によると、3案ある施設整備案のうち、運営コストを縮減できる平屋案を優先して基本設計を今年度とりまめる。事業手法については、デザインビルド方式の採用を想定しており、26年度の当初予算で事業費を確保し、年度初めにも事業者を選定する。

再建基本計画策定業務と基本設計業務は丹青社(東京都港区)、立地適正化計画策定業務は日本インシーク(東京都中央区)が、それぞれ担当している。

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