2公園の改善へ やすらぎの里公園は全体構想(常陸大宮市)
[2025/10/7 茨城版]
常陸大宮市は、施設や設備の老朽化が進んでいる公園などを対象にブラッシュアップ推進事業を進めている。本年度は、やすらぎの里公園を対象に民間事業者と連携した魅力向上へ全体構想をまとめる。パークアルカディアでは、ふれあい交流体験館「山ゆり」と陶芸工房「森林科学館」のリノベーションを計画。6月には改修設計に着手し、来年度にも着工する考え。
やすらぎの里公園は、旧緒川地域(小舟)に位置し、敷地面積は面積13万5849平方m(内借地面積3万1403平方m)。敷地内にはふるさとセンター「つつじ荘」や農村広場、バーベキュー施設、テニスコート、ターゲットバードゴルフ場、体験実習館、オートキャンプ場、簡易宿泊所、スポーツスライドなどが配置されている。一方、整備後約30年が経過し、老朽化が進んでいた。
このため、24年度には民間活力を生かした利活用に関する提案(取組)を募集。民間事業者にFoundingBase社(東京都)を選定し、4月には地域おこし協力隊派遣に関する業務2件と、6月には全体構想策定に向けたアドバイザリー業務に関する契約を結んだ。本年度は、事業者が外部専門家アドバイザーとなり、指定管理者となっている森林組合とともに魅力向上に向けた全体構想をまとめ、施設整備などの方向付けを行う。
パークアルカディアは、都市交流の推進と観光振興を目的に1986年から10年間で整備が行われた施設。敷地面積は5万2215平方mで、敷地内にはケビン村やパターゴルフ場、ふれあい体験交流館、森林科学学館、運動広場、アスレチック場、森林科学館、プラネタリウム館などが立地している。
現在では、施設の老朽化が進んでいるほか、利用者のニーズ変化により利用者が減少。このため、施設の魅力向上と再活性化へ21年度から再整備の検討を開始し、22年度には匠建築研究室(水戸市)に委託し、リノベーションに向けた基本計画をまとめた。23年7月には「ザランタンひたち大宮」として民間事業者によるグランピング施設がオープンしている。
本年度は、施設内にある山ゆりと森林科学学館のリノベーションを計画している。山ゆりはエリア内にあるレストラン。1995年に完成した木造施設で、規模は延べ約400平方m。計画ではレストラン機能を維持しながら、ザランタンひたち大宮との連携を深める施設としていく。
森林科学学館は94年の完成で、内部に工房などが設置されている。規模は木造延べ約200平方m。工房機能を廃止したうえで、新たな機能の設置へ設計の中で検討していく。
6月には、山ゆりと森林科学学館の改修設計に係る指名競争入札が行われ、匠建築研究室(水戸市)が730万円(予定価格769万円)で落札した。履行期間は275日間を予定する。設計では阿、改修内容や工事スケジュールなどについては設計の中で精査する。
計画では、敷地内にあるドッグランの整備も含め、26年度から2カ年で工事を進めていく考え。ドッグランについては、24年度に匠建築研究室(水戸市)で実施設計をまとめた。当初計画から遊具広場など整備や規模の縮小などを図りながら整備を進めるもようだ。