再整備で魅力向上へ ろまんちっく村 民間の意向を市場調査(宇都宮市)

[2025/10/8 栃木版]

 宇都宮市は、道の駅「ろまんちっく村」の再整備に向けて対話型市場調査を実施する。再整備事業では、まず「集落のエリア」を優先的に再整備して利便性や快適性が高い施設を導入する方針で、老朽化した施設の対処や道の駅の魅力向上、観光促進機能の充実に向けて民間事業者から意見を求める。参加資格者は、事業の実施主体(公園の再整備、または維持管理・運営の主体)となる意向を有する法人で、参加申請書は市公園管理課企画グループへ27日までに電子メールで提出する。

 市はろまんちっく村について、北西部地域全体の活性化をけん引する観光拠点施設となることを目指し、再整備事業に取り組んでいる。この事業では、集客力の高い「集落のエリア」を優先的に再整備して利便性や快適性が高い施設を導入し、将来的に「森のエリア」や「里のエリア」も再整備する。再整備にあたっては、官民連携の事業手法を検討している。

 ろまんちっく村は敷地面積が41haで、1996年9月に開設した。集落のエリアには、多目的ドーム(ローズハット)、ろまんちっく温泉館、ふるさと味の広場、地ビールレストラン、宇都宮物産館などが所在し、森のエリアには四季の森やバーベキュー広場など、里のエリアにはにぎわい広場、クラインガルテン、体験センターなどが所在している。

 再整備の方向性は▽新たなコンセプトに基づき整備(コンセプトに基づくゾーニングと敷地配置、老朽化が著しい施設と利用頻度の低い施設のあり方の検討)▽全国で人気上位の道の駅を目指すための魅力向上(施設整備、駐車環境と安全な移動環境の整備)▽北西部地域の観光周遊を促進できる機能の充実(観光案内機能など)-とした。

 再整備にあたっては、集落のエリアを優先的かつ重点的な範囲とし、森のエリアと里のエリアも将来的に段階的に整備する。集落のエリアの各機能は継続することを基本とするが、老朽化が著しいローズハットは施設廃止・撤去を含めた提案とする。再整備にあたっては、物販・飲食等の機能を複合化する提案も求める。

 調査の内容は、事業への参入意向、事業内容の提案、事業の実施条件などとしている。事業内容は▽再整備のテーマ▽導入機能、施設構成、施設規模、必要駐車台数▽ゾーニング、施設・駐車場配置、敷地内動線▽公共交通、周辺道路の渋滞対策等▽投資計画、事業収支計画▽日光市等の近隣市町や大谷地域等の観光資源や、北西部体育館などの周辺施設との連携-とする。

 事業の実施条件は、設計・建設、事業スキーム、全体事業費、事維持管理・運営に関する意見などを求める。このほか、事業実施の課題や条件、市に求める支援や配慮事項なども調査する。

 調査参加が認められた事業者は、12月19日までに提出書類を提出する。対話については、2026年1月13日から16日ごろの実施を予定している。

 市場調査の結果は26年3月ごろに公表するが、公表にあたっては提案事業者名を公表しない。

 問い合わせは、市観光MICE推進課観光戦略グループ028-632-2456へ。

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