匝瑳IC周辺で産業用地整備へ 事業化検討パートナーにジオプランナーズ特定(千葉県匝瑳市)
[2025/10/9 千葉版]
千葉県匝瑳市の銚子連絡道路・匝瑳インターチェンジ(IC)周辺に整備する産業用地について、事業化検討パートナーの公募型プロポーザルを実施した結果、ジオプランナーズ(本社・神戸市中央区)を優先交渉権者に特定した。ICに直結する約15haで、事業手法や実現性の検討を本格化する。
同市は、市都市計画マスタープランで、匝瑳IC周辺を産業系土地利用検討地として位置付け、農林水産業などの地域産業と連携した産業用地の整備を計画している。
本年1月に地権者や借地権者など85人で組織する「匝瑳インターチェンジ周辺まちづくり協議会」が設立。まちづくり協議会と市が連携しながら、産業拠点の実現を目指している。
協議会では、より具体的な検討を進めていくため、事業に参画する豊富な経験やノウハウを持つ事業化検討パートナーについて、公募型プロポーザル方式でジオプランナーズを優先交渉権者に選定した。同社は関西地域を拠点として商業・工業誘致などを中心に不動産の開発コンサルティングを展開している。
主な業務内容は事業計画や事業手法の検討、造成後の土地活用、地権者の合意形成支援、企業誘致など。事業手法は開発行為や土地区画整理事業などを想定している。
事業化想定区域は匝瑳IC周辺地区の約15.2ha。農林水産業や観光業など地域と連携した“食”に関連する産業のほか、成田空港への近接性を活かした産業などの集積を目指している。
土地利用計画では企業用地9.7ha、集客施設2.4haのほか、調整池や公園を配置。区画分割は3haを標準とし、企業用地は盛土で造成する。
市企業立地推進室によると、年内にも優先交渉権者と覚書を締結する予定。農業振興地域除外や都市計画変更などの手続きを進め、2027年度の用地造成着手を目指している。
産業用地の整備は、宮内康幸市長が重点的に取り組むとした「7つの重点施策」の1つに掲げているほか、都市の将来像や都市づくりの方向性を定めた「匝瑳市都市計画マスタープラン」で位置付けられている。