来夏に防災施設着工 高エネ研南側用地 屋上芝生化は取りやめ(グッドマン)
[2025/10/11 茨城版]
グッドマンジャパンつくば特定目的会社が進める高エネ研南側用地の開発について、現在の進捗状況が明らかになった。開発面積は約45万5000平方mで、データセンターや物流施設、防災拠点施設、アメニティ施設を整備。26年春ごろに1棟目のデータセンター、夏ごろに防災拠点施設の工事に取り掛かる。備蓄倉庫の屋上に予定していた芝生広場の整備は取りやめ。開発区域内を通る道路は来年春ごろに供用を開始する。
防災拠点施設は市が無償で使用する防災備蓄倉庫(中央備蓄倉庫)のほか、災害時の活動拠点となる防災多目的利活用広場、駐車場、災害用水源などで構成。このうち、備蓄倉庫は低床式平屋で有効面積が約2470平方m。停電時に照明を確保するための非常用電源、関係者用のミーティングスペースを併設する。
賃借期間は20年間で、満了後も市が希望する場合は契約を更新できる。なお、非常食など湿気に弱い物品を保存することから、当初予定していた芝生広場の整備は行わない。
防災多目的利活用広場は消防・警察・自衛隊などの拠点となるとともに、災害廃棄物の仮置場として使用可能。平常時には市民の交流促進や防災意識の啓発などに資するイベントの開催、災害に係る各種訓練用地を想定する。駐車場は207台を確保し、車中避難所としての活用を検討。また、既存の樹木を活かした木陰・植栽ゾーンを設ける。敷地面積は約4万0611平方m。
災害用水源は多目的広場に付随する設備として活用。また、平常時・災害時の双方で利用可能なトイレを配備する。市内で断水が発生した際には井戸を活用し、市民への給水を実施することも想定している。
アメニティ施設は防災拠点施設内に3棟程度配置。南側の樹木との景観を意識した施設とする方針。導入機能や整備スケジュールは決まっていない。
データセンターの1棟目は防災拠点施設の隣接地に整備し、28年春ごろの竣工を目指す。2棟目以降のスケジュールはまだ未定。
区域内を通る新設道路は県道長高野北条線から南側に延びた後、円形交差点を経て市道2-2185号線に繋がる。交通渋滞を避けるため、大型車両は県道側からのみ入ることが可能とする。
高エネ研南側用地は土地開発公社が総合運動公園用地として取得したもの。22年度に公募型プロポーザルで同社を選定し、道路整備やインフラ工事(電気・上下水・通信)、造成工事などを進めてきた。