今月末にも指名通知 岡本特支校新校舎の設計(県建築営繕課)

[2025/10/17 栃木版]

 県建築営繕課は、岡本特別支援学校の新校舎整備のための設計委託費を含む補正予算が成立したことから、今月末にも新校舎の基本・実施設計に係る総合評価方式の指名競争入札を通知して、年内の契約締結を目指す。この業務では、病弱教育部門の新校舎と知的障害教育部門の新校舎2棟の設計をまとめて実施するほか、運動場や駐車場の規模・配置計画についても改めて検討する。補正予算ではこれら設計のため、2025年度から27年度までの3カ年継続費として総額1億3041万円を設定している。

 宇都宮市内全域を学区とする富屋特別支援学校(知的障害教育部門)は、近年の児童生徒数の著しい増加で施設の狭あい化が課題となっている。このため県教育委員会は、宇都宮市東部にある岡本特別支援学校(病弱教育部門)の隣接地を取得して校舎を新設し、新たに知的教育部門を設けることで富屋特別支援学校の狭あい化の解消を図る。

 渡辺有規建築企画事務所(宇都宮市)でまとめた新校舎整備等基本計画によると、既存の岡本特別支援学校の敷地南側の約9130平方mを新たに取得して、敷地面積を約2万2660平方mに拡張する。

 拡張した南側の敷地には新校舎[1]や運動場、農園を新設し、新校舎[1]は学校南側に立地する国立宇都宮病院とのアクセス性の向上を図るため、病弱教育部門の校舎とする。既存の敷地内では、現在病弱教育部門が使用している既存校舎を改修するとともに、新校舎[2]や新校舎[3]を整備して知的障害教育部門の校舎とする。

 施設規模は、新校舎[1]が約1507平方m、新校舎[2]が約903平方m、新校舎[3]が約574平方mの合計約2984平方mを新設し、既存の管理棟(RC造平屋410平方m)と教室棟(RC造平屋510平方m)、普通特別教室棟(RC造2階建て1028平方m)および体育館など約2635平方mを加え、合計5619平方mで計画する。

 諸室計画は、病弱教育部門の新校舎[1]に理科室等教科学習のための教室や普通教室10室、知的障害教育部門の新校舎[2]に生活学習施設(居室、浴室、調理室等)や普通教室5室、新校舎[3]に給食施設(食堂、配膳室等)や普通教室5室を配置。また、既存校舎の管理棟には校長室、職員室、事務室など、教室棟には普通教室6室、普通特別教室棟には作業学習のための教室と普通教室7室を設ける。

 基本計画で想定した整備スケジュールでは、本年度に用地を取得するとともに、新校舎[1]の基本・実施設計に着手して27年度までの3カ年で策定することとしていた。また、新校舎[2]と[3]、既存校舎改修設計は28年度、工事は新校舎[1]を28-29年度、新校舎[2]と[3]を30-31年度で実施すると想定していた。

 建築営繕課によると、年内にも発注する基本・実施設計は28年度に予定してた新校舎[2]と[3]もあわせ、新築する棟を一括して本年度の第4四半期から着手する。病弱教育部門の新校舎[1]は28年度と29年度の2カ年で施工して30年度当初の供用開始を目指すが、既存校舎改修の実施設計などについては今後スケジュールを調整するとしている。

 新校舎整備後は、児童生徒数を病弱教育部門で小学部・中学部・高等部あわせ32人、(自治医大に設置している分教室は除く)、新設する知的障害教育部門で小学部・中学部・高等部あわせ124人と見込む。通学区域は岡本地区を含む宇都宮市東部の地域を想定し、通学にはスクールバスを運行する。

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