消防庁舎設計を公告 24日まで参加受付 建設工事は27年着工(亘理地区行政組合)
[2025/10/17 宮城版]
亘理地区行政事務組合(管理者・山田周伸亘理町長)は16日、「亘理山元統合消防庁舎建築基本設計・実施設計業務」の一般競争入札を公告した。庁舎亘理町吉田にRC造2階建て延べ2065平方mの規模で新築を計画しており、業務には付随する車庫棟、訓練塔などの設計も含む。24日まで参加申請を受け付け、11月5日に開札する。建設工事は2027年1月ごろの着工を見込み、29年4月の供与開始を目指す。
設計業務の入札参加資格は▽組合の入札参加資格者名簿の建築士事務所に登録▽県内に本店・支店・営業所▽過去20年間に消防庁舎の設計を元請または設計JVにより履行した実績──など。入札公告や仕様書などは組合ホームページに掲載している。
亘理消防署と同署山元分署を統合した新しい消防庁舎は、国道6号沿いとなる亘理町吉田南堰上1-1ほかの約9000平方mの用地に建設する。
構成施設はRC造2階建て延べ2065平方mの庁舎棟と、S造平屋828平方mの車庫棟、497平方mの訓練塔(2棟)、60平方mの付帯施設(4棟)。既存施設になかった女性専用区画のほか、プライベートの確保や感染症対策の観点から個別の仮眠室(宿直室)などを新たに設ける計画だ。
基本・実施設計業務は、施設の建築・設備・外構を一括で委託する。地質調査業務も含み、積算、省エネルギー計画書も作成する。履行期間は2027年1月29日まで。
2カ年の業務委託費は約2億円。26年度分は10月補正予算で限度額1億6601万円の債務負担行為を追加設定した。
建設工事は、26年11月上旬に建築確認申請をしたうえで、27年1月上旬~29年3月下旬の施工を想定する。工事費は仕様書によると現段階で17億9000万円(税込み)を見込む。なお、造成工事は26年度に発注する予定だ。
既存の両署とも老朽化や車両の大型化に伴う狭あい、女性専用施設の未設置などが課題。将来人口の減少に伴う消防署の運営や維持管理などの財政負担も加味し、統合を決めた。統合庁舎完成後、既存施設を解体する予定だ。