来年度から着工 考古資料館長寿命化 2カ年で全面改修へ(土浦市)
[2025/10/25 茨城版]
土浦市は、上高津貝塚ふるさと歴史の広場内にある考古資料館の長寿命化改良工事を計画している。現在は基本・実施設計業務を綜企画設計(本社・東京都中央区)に委託し、策定作業を進めている段階。設計の委託額は2100万円(税抜き)。工事は2026-27年度の2カ年で実施する。主な内容として施設の全面的な内外部改修と設備改修を予定している。
考古資料館(上高津1843)は1994年の建築。構造がRC造2階建て(高さ12.36m)で、延べ床面積1764平方m(ガイダンス部:RC造平屋255平方m、増築部:RC造2階建て1509平方m)。近年では2014年度に収蔵庫改修、19年度にトイレ改修、20年度に冷温水ユニット改修、22年度に高圧受電設備改修などを行っている。
建築から30年以上が経過し、施設は老朽化が進行。文化学習施設等長寿命化計画と定期点検の結果などを踏まえ、市民と利用者の安全を確保するため、長寿命化改良工事を行うこととなった。
工事の概要は建築主体関連が屋上防水・屋根改修、便所改修、外部建具改修を予定。外部金物等改修(桶・手摺・受水槽架台・タラップ・配管支持材)、内装改修(床・巾木・壁・天井)、内部建具改修(防火戸・木製建具・パーテーション)、家具等改修(ロッカー・流し台・サイン)にも取り組む。
電気設備関連は受変電設備改修、幹線設備改修、強電設備改修、弱電設備改修が対象。機械設備関連では受水槽設備改修、給排水設備改修、空調換気設備改修、ガス設備改修、昇降機設備改修を実施する。概算事業費は7億4401万3000円を見込んでいたが、物価上昇に伴って多少増額する見込み。
工事は26-27年度の2カ年で進め、28年度のリニューアルオープンを想定。展示施設の基本・実施設計業務は日展(本社・東京都台東区)が担当した。
なお、市は長寿命化改良工事により、施設の建築後80年使用を目標としている。長寿命化計画によると、42-46年度ごろに再度大規模な改修工事を実施する考え。
