南消防署の設計着手 12月に一般競争公告(市川市)
[2025/10/25 千葉版]
市川市は、南消防署の移転建て替えに向けた設計業務を、12月に一般競争入札で公告する予定だ。施設規模は3階建て延べ2880平方m。庁内でとりまとめた基本構想・基本計画をもとに27年度までに設計をまとめ、27~29年度の3カ年で建設、29年度中の供用開始を目指す。本年度予算には、基本設計・実施設計費として2カ年で限度額1億6800万円の債務負担行為を設定している。
建設予定地は、26年3月末に閉園する新浜幼稚園の跡地。敷地面積は、現在の約2倍となる約2000平方m。現庁舎の西約170mに位置し、2カ所の出張所との配置バランスがよく、消防警備上有効な配置となっている。
新庁舎には、災害対応訓練や救命講習会などの開催が可能な多目的室を配置。女性専用施設の充実により、当直が可能な女性職員数を現在の2人から最大4人まで増やす。
ユニバーサルデザインを取り入れ、十分な広さの車庫や来庁者用の駐車場と駐輪場を確保。市内で初となる専門の訓練棟を併設することで、職員の災害対応力の向上を図ることなどを計画している。
敷地形状については、災害出動時の安全性の確保や日照、サイレン音などを勘案して、新浜幼稚園跡地と新浜小学校の敷地の一部を変更し、南側市道に広く面した横型のレイアウトとする。
南消防署は1978年に建設された。構造・規模はS造3階建て1332平方m。築47年が経過するなど老朽化が進み、職員の増加に伴う狭あい化、訓練スペースの不足などが課題となっていた。
新浜幼稚園は1985年度の竣工で、構造・規模はRC造延べ1059平方m。幼児数の減少などの状況をふまえ、24年6月の市議会定例会で廃園が決定した。

