跡地利用に民活 松葉小学校 コミセンや公園再整備(龍ケ崎市)

[2025/10/29 茨城版]
 龍ケ崎市は、2027年3月に閉校する松葉小学校(松葉2-9)の跡地利活用に向けた検討作業を進めている。校庭の一部には県の竜ケ崎保健所が移転する計画で、残る部分の利活用策として民間活力の導入を模索。隣接するコミュニティセンターと公園、遊歩道は一体的な再整備を行う。26年5-6月ごろにサウンディング型市場調査を実施し、具体的な方向性を決定する。

 敷地の南西側約5000平方mは県が竜ケ崎保健所の建替用地として活用。建物の構造が木造平屋1500平方m程度を想定する。設計は早川建築事務所(水戸市)が担当しており、27-28年度の2カ年で整備を進める考え。

 検討委員会での協議では、残る約2万1500平方mを新規活用ゾーンに設定。民間事業者のノウハウを活かし、若者や子育て世帯の転入・定住促進を目指す。緑豊かな住宅地という特性を尊重しつつ、にぎわいの創出、生活利便性の向上を図る。

 敷地北側のコミュニティセンター(約3000平方m)と松葉第三児童公園(約3300平方m)は遊歩道と一体で再整備。コミセンは元気サロン松葉館機能の継承、防災拠点機能の強化、世代間交流の創出などに向けて、現在と比較して規模の大きい建物を新設する。また、遊歩道の再整備により通学路の安全を確保するとともに、子どもの遊び場や夏祭り会場としての活用を視野に入れる。

 整備方針の検討にあたっては同時期に閉校する長山小学校との機能重複を避けるため、サウンディング調査を並行して進める。調査は26年5-6月に開始し、9月ごろに結果を公表。来年度中に方針をとりまとめる。なお、11月上旬に開催する第3回委員会では今月19日までに実施したアンケート調査結果を踏まえ、意見交換を実施する。

 松葉小は長山中学校区の義務教育学校整備に伴って、26年度末で閉校予定。既存施設の概要が▽教室棟(1982年建築、RC造3階建て延べ床面積2712平方m)▽管理・特別教室棟(85年築、RC造2階建て2168平方m)▽屋内運動場(82年築、S造平屋847平方m)──。跡地の利活用により、多世代共生のまちづくりや子育て・教育環境の充実、既存資産の有効活用を推進する。

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