跡地に複合施設 旧小文間小学校 26年度後半にも設計 既存施設は公民館含め全て解体(取手市)
[2025/11/6 茨城版]
取手市は、旧小文間小学校の跡地利活用に向けた検討を進めている。現在のところ、跡地には公民館や体育ホール、防災機能を持つ複合施設を整備する方針。地元住民との協議の結果、既存施設は校舎や体育館、隣接する小文間公民館を含めて全て取り壊す。利活用計画策定支援業務はAN計画工房(水戸市)が担当。早ければ2026年度後半にも設計業務に着手する。
利活用の際には既存校舎と体育館を解体し、公民館と体育館が複合した施設を検討。敷地を小文間メモリアルゾーンと交流・生涯学習ゾーン、健康・スポーツゾーン、防災ゾーンの4つに分割して整備を進める。
敷地東部の小文間メモリアルゾーンは正門付近にある石碑や記念樹木などを保存。小学校の歴史や思い出の空間とする。
敷地中央の交流・生涯学習ゾーンと健康・スポーツゾーンには平屋の公民館・体育ホールを建設する。公民館は地域の居場所となる空間づくりを目指し、ロビーを配置してコミュニティ活動拠点や生涯学習の場として利用。また、図書スペースや美術作品の展示スペースを確保する。体育館は健康増進やレクリエーション活動に利用するため、バスケットボールができる規模を計画。
敷地西部の防災ゾーンでは現在の小文間公民館を解体し、災害時に必要な資機材を保管するための倉庫を整備。防災訓練の実施も視野に入れる。
このほか、校庭は現在行っている盆踊りなどの活動の場として保全を検討。駐車場は避難所としての利用や地区を超えた交流を考慮し、県道取手東線側に広く設ける。
利活用計画は年度内に策定し、早ければ26年度の補正予算で設計費を確保。1-2年程度で策定し、その後工事に着手する運び。
現在の施設概要が▽旧小文間小学校(小文間4359)=旧校舎(1963年建築、RC造平屋床面積1037平方m)、児童館(71年築、130平方m)、新校舎(74-96年築、RC造一部S造3階建て1186平方m)、体育館(76-85年築、S造平屋745平方m)▽小文間公民館(小文間4240)=公民館(75年築、S造平屋639平方m)──。地元からの寄贈地に建設した経緯を踏まえ、地区の歴史や文化、コミュニティを継承する施設として利活用を図る。
