擁壁等の設計発注 小山環状線粟宮アンダー 線路直下もJRと協定(県監理課)

[2025/11/20 栃木版]

 県監理課は19日、主要地方道小山環状線粟宮アンダーの詳細設計に係る総合評価方式の指名競争入札を改札し、大日本ダイヤコンサルタント(本社・東京都千代田区)が1億1042万円(予定価格1億3762万円)で落札した。この事業は、小山市粟宮地内でJR宇都宮線の踏切部を立体交差化して、小山市街地中心部の交通渋滞緩和や交通事故の削減を図るもの。本年度は用地取得のほか、線路前後の擁壁の詳細設計を発注。このほか、線路直下の詳細設計についても、JR東日本と10月末に協定を締結している。

 今回発注した業務は、U型擁壁の詳細設計が2カ所、箱型管渠の詳細設計が2カ所、および排水ポンプ設備の詳細設計一式で、延長は線路直下を除いた前後の県施工区間の700m。なお、線路直下については10月末にJR東日本と協定を締結し、26年度末までの期間で設計を策定する。

 この区間は「とちぎの道路・交通ビジョン2021」で一般広域道路「栃木西部都市連絡道路」に位置付けられ、小山市の都市計画マスタープランでも小山市外環状線の一部を構成する都市計画道路3・2・101号粟の宮線として、都市の骨格を形成する路線となっている。また、近くには防災拠点の新小山市民病院(二次救急医療機関)が立地し、粟宮新都心第一土地区画整理事業も進められている。

 しかしながら、この事業箇所では道幅が狭く大型車のすれ違いが困難であり、宇都宮線の踏切部では緊急車両の円滑な通行に支障を来たしている。このため、宇都宮線と立体交差化して踏切を除却し、新小山市民病院へのアクセスを強化するとともに小山中心市街地への通過交通を分散させ、交通渋滞緩和や交通事故の削減を図る。

 ルートは17年2月に都市計画決定された都計道3・2・101号粟の宮線を基本とし、車線数は2車線とする。全体の延長は760mで、幅員は17.5m(車道3.25m×2、中央帯2.5m、路肩0.75m×2、自転車歩行者道3.5m×2)から35.5mで計画。総事業費は、約100億円を想定する。

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