熊谷知事が成田空港周辺で産業用地整備を表明(千葉県)

[2025/11/28
 12月定例県議会の代表質問が27日に始まり、中村実議員(自民党)が県政運営の課題をただした。熊谷俊人知事は、成田空港周辺で航空宇宙産業をはじめ、さまざまな産業の拠点としてのポテンシャルが高まっていることを踏まえ、県が主体となって産業用地を整備していく考えを表明した。代表質問と一般質問は12月5日まで。

 中村県議は、成田空港を核とした物流産業拠点の形成や、それを支えるまちづくりとなる成田空港「エアポートシティ」構想の必要性を訴え、空港周辺の産業用地整備に向けた、県の取り組みを質問した。

 熊谷知事は「成田空港第2の開港プロジェクト」や広域道路ネットワークの整備進展などにより、航空宇宙産業をはじめ、さまざまな産業の拠点としてのポテンシャルが特に高まっていることを説明し、「この機を逃さず、産業用地を確保していく必要がある」と強調した。

 県は現在、市町村や民間開発事業者の取り組みを支援。県が直接、事業主体となることで、公益的な視点に立ち、より計画的な産業用地の整備が可能となるとともに、開発に必要な手続きの簡素化などにより、効率的で早急に進められることが考えられるとした。

 このようなことを踏まえ、熊谷知事は成田空港周辺で産業用地の開発が期待される地域のうち、スピード感やエアポートシティ構想の実現に向けて計画性を持って整備することが必要となるケースについて、県が産業用地の整備を直接施行する考えを表明。2026年度に向けて体制を整えていく方針を示した。

 中村県議は「産業用地の確保は喫緊の課題」と指摘。県の経済をけん引することが期待される成田空港周辺での産業用地の確保に向け、企業の投資タイミングも意識しながら、できる限り早く整備に着手するよう強く求めた。

 午後には河野俊紀議員(立憲民)が登壇し、林地開発や用地取得の取り組み、県営水道の料金改定などについて質問した。

 今後の登壇者は次の通り(敬称略)。
【代表質問】
 ▽11月28日=秋林貴史(公明党)、須永和良(千政団)
【一般質問】
 ▽12月1日=木名瀬訓光(自民党)、篠田哲弥(公明党)、岩井泰憲(自民党)、川口絵未(市民ネ)
 ▽12月2日=信田光保(自民党)、浅野ふみ子(共産党)、山下洋輔(立憲民)、宍倉登(自民党)
 ▽12月3日=入江晶子(立憲民)、田畑毅(自民党)、野田剛彦(立憲民)、山本義一(自民党)
 ▽12月4日=松澤武人(無所属)、茂呂剛(自民党)、小高夕佳(自民党)、秋葉就一(リベ民)
 ▽12月5日=伊藤昌弘(自民党)、伊藤寛(自民党)、プリティ長嶋(県民声)、阿井伸也(自民党)

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