工業団地の計画委託へ 国際開発コンサルタンツに(宮城県土地開発公社)
[2025/12/2 宮城版]
県土地開発公社は、名取市愛島塩手地区に新たな工業団地を整備するため、年内に基本計画の作成業務を委託する予定だ。業務委託に当たっては国際開発コンサルタンツ(仙台支店・仙台市青葉区)と随意契約する予定。来年度には基本設計業務を委託する。予定では27年度に詳細設計業務を委託し、29年度から造成工事を進め、34年度に分譲を開始する。
工業団地は旧名取スポーツパーク跡地に整備する。土地の取得予定面積が72.4haで、分譲予定面積が約40ha。事業主体は同公社。基本計画は来年度までかけてまとめる。
県は整備場所の選定に当たり、国際開発コンサルタンツに調査業務を委託した。こうした経緯を踏まえ、同公社が基本計画の作成も同社に委託する。
県によると工業団地の整備事業費は100億円台半ばを想定しているものの、まだ区画割りなども決まっていないため、今後に変更になる見込み。設計費や工事費などは県が予算措置し、同公社に貸し付ける。同公社は立地企業に土地を分譲した段階で県に借りた分を返す。
県は当初予算で本年度分の事業費に9億7000万円を確保しており、これを用地取得費や基本計画の委託費などに充てる。同公社は年度内に用地取得を済ませたい考え。
造成工事では既存の陸上競技場や野球場、フットボール場、テニスコートなどを解体撤去し、跡地に分譲用地、道路、緑地、法面、調整池などを整備する。
県は新たな工業団地に県内産業経済の軸となるような中核企業を誘致したい意向だ。半導体関連産業の誘致・集積にも力を入れている。
