鶴枝川の堤防延長1.4kmかさ上げ 26年度着工へ(千葉県)

[2025/12/4 千葉版]
 千葉県長生土木事務所は、2023年9月台風13号の大雨による被災状況を踏まえ、鶴枝川の堤防かさ上げに乗り出す。延長1.4km区間を対象に50cm程度のコンクリート擁壁を整備する計画。年度内に詳細設計をとりまとめ、2026年度の着工を目指す。

 台風13号では一宮川の合流点付近で溢水が確認された。県が設置した検証会議で、29年度末までに一宮川流域浸水対策特別緊急事業が完成したとしても、鶴枝川では合流点付近から越水する可能性があることが提言された。

 これを受け、県長生土木事務所は橋りょう部など、かさ上げ高が確保されている箇所を除き、コンクリート擁壁による堤防のかさ上げを進めていく。対象となるのは、茂原市下永吉地区の一宮川合流点から一本橋までの延長1・4km区間となっている。

 県長生土木事務所は詳細設計に着手するとともに、関係機関との協議を進めている。地元への説明を経て、26年度早々の着工、同年度内の完成を目指す。

 護岸設計は2工区に分割しており、いであ(東京都世田谷区)と千代田コンサルタント(東京都千代田区)が担当している。

 台風13号では、県内で線状降水帯が発生し、一宮川中流域の茂原市で記録的な降雨を観測。一宮川流域の河川が氾濫し、甚大な浸水被害が発生した。県は一宮川流域浸水対策特別緊急事業として、中下流域で河道掘削や護岸工、上流域や支川で河川改修や調節池の新設などに取り組んでいる。

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