中央図書館の建替検討 太田市長が市議会で表明(柏市)
[2025/12/5 千葉版]
柏市の太田和美市長は、柏駅東口の再整備にあわせ、中央図書館の建て替えを進める考えを示している。2期目の公約に掲げるとともに、開会中の市議会定例会で、「文化的活動を支えるだけでなく、まちの多様性を象徴し、人々の交流や新たな価値を生み出す拠点としての役割を果たせるよう、人が集い、学び、つながる場として整備を検討する」と表明した。担当課では、「先進事例なども研究し、図書館整備の方針を示していきたい」と話している。
図書館本館(中央図書館)は、柏駅東口から徒歩10分に位置する。1975年度に竣工、築50年が経過している。構造・規模は、RC造地下1階・地上2階建て延べ2005平方m。蔵書数は約31万冊、貸出者数は年間約8・9万人。
狭あいな空間や老朽化などが課題となっており、2006年度から建て替えの検討を始めたものの、財政状況を踏まえ10年度に中止した経緯がある。16年度に外壁塗装と屋上防水を改修、22年度に館内照明のLED化工事を実施した。
19年2月策定の運営方針「図書館のあり方」では本館・分館の役割について言及しつつ、本館への集中的配架、分館の機能見直しなどを検討する方針を提示。ことし3月策定の公共施設等総合管理計画第2期計画では、図書館本館について、第2期(25~34年)期間中に、図書館機能の検討と維持管理を含む整備を進める方針を提示している。
柏駅東口については、旧そごう柏店本館跡地の活用を含む駅前広場の再編や新たな改札口について配置案をまとめるなど、再整備に向けた検討を進めており、今年度、柏駅周辺に再編することが望ましい公共施設の検討や、複合化を含む導入機能の概要整理などを進めている。
図書館は市内に18施設あり、延床面積は合計で約5554平方m。築40年以上の施設は14施設で全体の約78%を占めており、全体的に老朽化が進んでいる。
担当課では「図書館の整備を検討するにあたっては、分館を含め図書館全体としてどのように整備をしていくか、図書館協議会などを通じてしっかりと検討していきたい」と話している。
