千葉県畜産総合研究センターを機能強化 施設整備へ構想検討 (熊谷知事)

[2025/12/6 千葉版]
 熊谷俊人知事は5日、千葉県畜産総合研究センターの機能強化に向けた基本構想の検討を進めており、年度末にもとりまとめる考えを明らかにした。3カ所の研究拠点を維持しながら、老朽化した施設の整備を進めていく方向で検討している。定例県議会で、伊藤昌弘議員(自民党)の一般質問に答弁した。

 県畜産総合研究センターは、生産コストの増加や温暖化への対応など、畜産農家が抱える様々な課題に対して、技術面から支援する試験研究機関。八街市に本所、市原市と南房総市に乳牛研究所がそれぞれ設置されている。

 熊谷知事は、複雑化・高度化する研究課題に対応するため、研究機能のさらなる強化が必要になっていると指摘。今後重点的に取り組むべき試験研究や研究体制の具体的な方向性を検討していく考えを示した。

 基本構想案では、3カ所の研究拠点を維持しながら、研究体制の効率化を図る方針。遺伝子情報を活用した家畜改良手法の導入やデジタル技術に対応した施設の整備を進めていく方向で検討している。

 熊谷知事は、現場の課題にスピード感を持って対応できるよう、機能強化に取り組んでいく考えを示した。伊藤県議は「機能強化には多くの家畜農家から期待が寄せられている」と述べ、先端技術に対応した施設を整備するよう強く求めた。

 県畜産総合研究センターでは、本所に総務課や研究室を設置。市原乳牛研究所は受託牛の育成牧場となっており、酪農発祥の地にある嶺岡乳牛研究所には県酪農のさとが併設されている。

 敷地面積は本所36万平方m、市原乳牛研究所121万平方m、嶺岡乳牛研究所30万平方m。本所は築56年が経過し、管理棟などの老朽化が著しいため、対応が求められている。

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