[2025/12/5　宮城版]
　県は4日、12月補正予算案を発表した。一般会計は494億0962万円を追加し、総額を1兆0873億4589万円とする。普通建設事業費は298億7232万円。主な事業は国土強靭化対策事業に213億8415万円、農地整備事業に63億8714万円、漁港施設機能増進事業に4120万円を盛り込むなどした。

　国土強靭化事業は、国の第1次国土強靭化実施中期計画に基づく取り組みを推進する。主な事業費の内訳は別表の通り。

　道路橋梁事業は、緊急輸送道路の機能強化・橋梁耐震化・県管理道路の路面空洞調査に約31億円、橋梁の長寿命化・老朽化対策に約19億円、緊急輸送道路の法面盛土防災対策に7000万円を充てる。この中には工事費だけでなく調査設計費も含まれる。

　河川は雉尾川など4河川の防災安全交付金事業に28億9853万円、七北田川など2河川の大規模特定河川事業に3億5700万円などを配分。砂防は松川他2地区の大規模特定火山砂防事業に13億円を充てる。港湾は塩釜港区の港湾施設改良に約7億円、石巻港区雲雀野地区の廃棄物埋立護岸に約5億1000万円を割くなどしている。

　農地整備事業は、国土強靭化とは別に63億8714万円を充て、農地の大区画化・汎用化などに向けた基盤整備を行う。漁港施設機能増進事業は、浦の浜漁港などで安全対策向上施設を整備する。

　12月補正予算案ではこのほか、中小企業等再起支援事業に13億円、林業・木材産業国際競争力強化対策事業に1億2268万円を盛り込むなどした。中小企業等再起支援事業は、中小企業等に対して賃上げ加算を含む生産性向上などの取り組みに助成する。

　今回の補正予算は、国の「強い経済を実現する総合経済対策」を踏まえ、物価高騰対応重点支援地方創生臨時交付金を活用した物価高への対応や、成長投資による強い経済の実現に向けた経費、防災・減災・国土強靭化の推進に必要な公共事業費などを予算化した。

　12月補正予算案は、予算外議案6件ととともに10日、開会中の県議会定例会に提出する。