石浜に企業用地整備へ 土地購入し水路など設置(宮城県 女川町)
[2025/12/11 宮城版]
女川町は、石浜地区に企業誘致のための用地を整備する意向だ。女川港に近い場所で埋め立て地や県から購入する土地などを活用して4ha強の用地を生み出し、セミオーダーメイドで提供することを想定。埋め立てや登記登録などが済んでいないため、企業の募集時期は未定。来年度にはL型水路の整備工事を発注する見通し。今後は企業の求めに応じて道路や上下水道の整備なども必要になると見ている。
石浜地区では東日本大震災の後、水産加工場の再建場所として埋め立て地を整備したものの、出島架橋の架設で施工ヤードに使っていた土地などが残っている。水産加工場は再建が済んでいるため、新たに用意する土地は水産加工場に限らず、広く立地企業を募集する考え。
本年度は女川港石浜地区埋立工事を高橋建設(女川町)に発注しており、市場通りの延長250m区間で掘削工や盛土工、仮設水路工などを施工してもらう。工期は2026年3月20日まで。
来年度には水路の本設工事を発注する予定。延長250m、幅3m、高さ1.7mで、山から流れてくる水や雨水を処理するための水路となる。
県から土地を購入するための費用は、12月補正予算案に7390万円を計上している。埋め立て地の整備が完了すれば、竣工認可を得て登記登録を済ませる。これらの手続き完了は2027年度以降になる見込み。その前後で立地企業を募集することが想定される。
浄水場のろ過池修繕 12月補正予算案
同町の12月補正予算案が明らかになった。一般会計は漁港維持補修工事費の2000万円を減額する代わりに、限度額2000万円の債務負担を設定。期間は2026年度。水道事業会計は女川浄水場のろ過池修繕工事費に2200万円を計上した。
漁港維持補修工事は、御前、尾浦、竹浦、桐ケ崎、野野浜、塚浜、小屋取、出島、寺間の9漁港に階段を設置する。物揚場に設ける階段で、来年3月に工事を一括発注する。
債務負担に変更したのは施工時期の平準化が目的。施工業者が忙しい時期を避け、来年度早々から工事が進められるようにする。
一般会計の12月補正予算案にはこのほか、道路の路面下空洞調査業務委託費に420万円、ビジタバースの整備工事費に360万円、クリーンセンターの浸出水処理施設補修整備工事費に180万円を盛り込むなどした。
ビジターバースは工事を発注済みで、杭の打設方法を見直したため、不足分の工事費を追加計上した。
女川浄水場のろ過池は、3つある池のうち、緩速ろ過方式の1つが陥没したため、修繕する。工事ではろ材を撤去し、その下のプレートを入れ直し、新たなろ材を入れる。同浄水場のろ過能力は3池で日量計3260t。
予算案は15日開会の町議会12月定例会に提出する。
