DBO方式で清掃工場リニューアル 584億円で川崎重工業グループ(千葉市)

[2025/12/12 千葉版]
 千葉市は12日、新港清掃工場(美浜区)のリニューアル整備・運営事業者について、一般競争入札の総合評価落札方式で川崎重工業グループを選定したことを明らかにした。落札額は584億7000万円(税抜)。DBO方式で既存建築物を改修するとともに、プラント設備の全面的な更新を進めていく。

 一般競争入札には川崎重工業グループの1者が参加した。総合評価を実施した結果、評価点100点満中83.5点を獲得し、要求水準を超えていたため、落札者に決定した。

 このグループは川崎重工業(東京都港区)が代表を務め、カワサキグリーンテック(東京支社・東京都江東区)が構成員となる。協力企業は徳倉建設(東京支店・東京都港区)、渡辺建設(栃木県宇都宮市)、坂田建設(東京都墨田区)、前田産業(東京支店・東京都港区)の4社となっている。

 月内に基本協定、年明けに仮契約をそれぞれ結ぶ。その後、契約締結議案について市議会の承認を求め、26年度から設計や建設工事を進め、31年4月の供用開始を目指す。

 老朽化が進む新港清掃工場について、既存建築物は必要な改修を施した上で再利用し、プラント設備は全て更新する計画。施設規模は日量150t×3炉の計450t。可燃ごみと災害廃棄物を処理する。

 事業方式は、設計から建設、運営までを担う「DBO方式」を採用。事業期間は、設計・建設業務が事業契約締結から31年3月まで、運営・維持管理業務が31年4月から51年3月までの20年間とする。

 事業者選定アドバイザリー業務は日本環境衛生センター(川崎市川崎区)が担当している。

 リニューアル稼働後は、北清掃工場の運転を停止し、北谷津地区で建設が進む新清掃工場と新港清掃工場の2カ所で焼却処理を担う。

 PFI等導入可能性調査業務はパシフィックコンサルタンツ(千葉事務所・千葉市中央区)、基本計画作成業務は日本環境衛生センター、改修に向けた基本方針策定業務は桑田建築設計事務所(千葉市美浜区)が担当。

 既存施設の能力は日量435tで、炉の形式は全連続燃焼式焼却炉(ストーカ式)。現施設のプラント設計・施工は川崎重工業、建築設計は大建設計、建築工事はハザマ・熊谷・松栄建設JVが担当した。

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