宮城県内事業に97億円 農地整備の補助は38地区(農水省 補正予算)
[2025/12/23 宮城版]
農林水産省は国の補正予算が成立したことを受け、箇所別予算額をホームページに公表した。県内事業は97億0900万円を配分。直轄事業では国営かんがい排水事業の河南二期地区に4億5000万円、角田地区に4億円を盛り込むなどした。補助事業では、農業競争力強化農地整備事業の38地区に計60億7500万円を充てた。
県内事業費の内訳は、直轄の農業農村整備事業(国営かんがい排水事業)が9億1000万円、林野公共事業が5億5400万円(うちゼロ国債が6800万円)、補助の農業農村整備事業が67億8200万円、林野公共事業が6億3300万円(うちゼロ国債が2億3600万円)、水産基盤整備事業が8億3000万円。
新規に事業着手する地区としては、直轄が北沢地区(石巻市)の復旧治山事業に8500万円が付いた。全体事業費は1億0100万円で、事業内容が渓間工2基の工事。
補助事業の新規は、緊急予防治山事業として大萱沢地区(登米市)に1000万円、歩保沢地区(女川町)に1000万円、祥雲寺地区(大崎市)に8500万円を配分。復旧治山事業では大畑沢地区(大崎市)に8100万円が充てられた
全体事業費は大萱沢が6600万円、歩保沢が8600万円。大畑沢と祥雲寺は補正額と同じ。
河南二期地区の国営かんがい排水事業は、既存の排水機場4カ所を統合し、新たに広渕沼機場と中区機場を整備しているほか、揚水機場4カ所や用水路4路線、排水路3路線、水管理システムなどを改修する。事業期間は2016~29年度の14年間。同地区は東松島市、涌谷町、美里町にまたがる水田地帯で、受益面積が4707ha。
角田地区の国営かんがい排水事業は、角田市にある江尻排水機場を全面改修する。事業期間は2019~28年度の10年間を予定。総事業費は事業着手時点で59億円を試算していたが、物価の変動などで増額になる見込み。
これまでに第1制水門や、2号吸水槽と4号吸水槽の補強工事などが完了した。第2制水門と第3制水門、1号吸水槽の補強工事は来年度以降に発注する予定で、今回の補正予算を使って(繰り越して)これらの工事を発注する可能性がある。
