来年度から本体工 新消防庁舎 楠山・枝川JVで設計進む(土浦市)

[2025/12/26 茨城版]
 土浦市は、南分署と荒川沖消防署を統合する新たな消防署の整備を計画している。現在は楠山設計・枝川建築設計事務所JVが実施設計を策定中。設計の委託額は6856万8000円(税抜き)。基本計画時点では構造がRCまたはS造、延べ床面積が1400平方m程度を想定。順調ならば2026年度当初予算で工事費を確保し、2カ年で本体工事を進める。竣工は27年度中を目指す。

 新たな消防庁舎の整備は南分署の老朽化と狭あい化、荒川沖消防署周辺の宅地化を受けて実施する。建設地は国道125号バイパスと県道土浦竜ケ崎線が交差する南東側約6998平方mを活用。市街化調整区域で、建ぺい率が60%、容積率が200%。用途地域の指定はなし。

 庁舎の規模は2階建てで、床面積1400平方m程度を想定。事務棟や車庫棟、訓練棟を設ける。事務棟には署長室や事務室、受付・通信室、文書庫、市民相談室、食堂・厨房、トレーニング室、男性用シャワー、女性用スペース、多目的室、仮眠室、出場準備室、物品倉庫、更衣室、トイレ、エントランスホールなどを導入する。

 車庫棟には車両部分のほか、救急消毒室、救急資器材庫、車両資機材庫、危険物庫、空気充填室などを予定。訓練棟には救助資器材庫や火災調査実験室、ネット収納庫を盛り込む。また、敷地には訓練エリアや職員用駐車場、来客駐車スペース、二輪駐車場、車路などを設ける。

 予算が確保できれば、来年度上半期に工事の一般競争入札を発注。6月または9月議会に契約案を上程し、1年半程度で整備を進める。

 既存施設の概要は南分署が1983年12月竣工で、S造平屋床面積320平方m。配置車両は3台(消防ポンプ自動車・2000リットル水槽付、高規格救急自動車、査察広報車各1台)。

 荒川沖消防署は94年7月竣工(2012年12月に一部改修)で、RC造2階建て537平方m。車両4台(消防ポンプ自動車・2000リットル水槽付、消防ポンプ自動車、高規格救急自動車、査察広報車各1台)を保有している。

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