病床数400床に縮小 医療センター建替検討(船橋市)

[2025/12/26 千葉版]
 船橋市は、新病院の移転建替事業について、入院日数の短縮など医療の変化を反映、病床数を現計画の500床から400床程度に縮小する案を検討している。同病床数をもとに、建物の規模や構成の検討を年度内に終え、概算工事費をふまえた整備事業費をもとに事業収支計画を策定、2026年度上半期中に検討結果を公表することにしている。

 市は、副市長や病院局長ら幹部7人で構成する市立医療センター移転建替庁内協議会を9月に設置し、病院の移転建て替えに向けた具体的な実現方針を検討している。会長は林康夫副市長。

 新病院の機能や規模の整理については、千葉大学附属病院次世代医療構想センター(千葉市中央区)の助言を得ながら、診療実績や受療率の推移など基礎データを整理し、将来入院患者推計を作成、必要な病床数を検証した。さらに、市内の医師会や歯科医師会、薬剤師会に協議会の検討結果を示し、地域医療の観点から新病院の役割機能を確認した。

 その結果、入院期間が短くなっていることなど医療の変化をふまえ、必要な病床数は、第三次救急医療機関など地域医療の中で担っている役割を果たすことを前提に、400床程度まで減らすことが可能と判断した。

 現在は、400床の病床数を基に建物の規模や工事費を検討しており、検討結果をもとに事業収支計画の検討に本格的に着手し、26年度の上半期中に結果を整理。松戸徹市長に移転建て替えの具体的な実現方針を示すことにしている。

 市立医療センターの建て替えについては、工事費として約570億円を概算していたものの、入札辞退者へのヒアリングで、予定価格に対し約2割5分増しになることを確認した。

 松戸市長は、6月の市長選挙に、市立医療センターの建て替えを掲げて臨み、当選後、「4年ある任期のうち、3年目ぐらいに目鼻をつけて軌道に乗せ、着工したい」と話している。

 また、6月には柏市とともに県に要望書を提出し、県地域中核医療機関整備補助金の基準となる建築単価と標準面積の引き上げなど財政支援を強く求めた。

 なお、現在の市立医療センターの病床数は449床となっている。

Comments are closed.


Powered by WordPress, WP Theme designed by WSC Project.