八溝縦貫道路を整備 過疎地域の持続的発展方針(県地域振興課)

[2026/1/29 栃木版]

 県地域振興課はこのほど、県過疎地域持続的発展方針を策定した。対象地域は日光市の旧日光市・旧足尾町・旧栗山村・旧藤原町、大田原市の旧湯津上村・旧黒羽町、那須烏山市、茂木町、塩谷町、那珂川町で、期間は2026年度から30年度までの5年間。基本的な施策には、上下水道施設など生活環境基盤の整備をはじめ、八溝地域を縦貫する道路など幹線道路網の整備、日光地区の銅山観光など観光拠点施設整備、那須烏山市のJR烏山駅を核としたコンパクトシティの推進などを位置づけている。

 本県の過疎地域では、過疎対策事業債などを活用しながら国・県道や基幹的市町村道、生活環境の整備など各種対策を計画的に実施し、一定の成果がみられたが、依然として非過疎地域との格差が認められる。大幅な人口減少と高齢化、デジタル技術の進展など過疎地域を取り巻く環境は大きく変化しており、発展方針ではこうした状況を的確に捉えて、様々な施策を展開していく。

 主な対策は、「移住・定住、地域間交流の促進及び人材育成」で空き家情報等の提供など移住・定住の支援を行うほか、幹線道路網の整備、都市部と過疎地域を結ぶ交通手段の確保、情報通信基盤の利活用、上下水道等生活環境基盤の改善などで地域間の交流・連携の体制づくりを推進する。

 「産業の振興」では、農林道・ほ場等の生産基盤整備や先端技術を活用した機械・施設の導入などで経営の安定化に努めるほか、工業の立地条件の整備を進めて積極的な企業誘致に努める。

 「交通施設の整備及び交通手段の確保」では、国・県道で道路ネットワークの整備・老朽化対策を推進し、広域的なネットワークを形成する幹線道路の整備に加え、重要物流道路や緊急輸送道路等の整備を推進する。市町村道は整備の遅れが目立つことから、過疎地域の状況にあわせた整備を促進する。

 「生活環境の整備」では、水道の供給体制を整備するとともに、老朽化した施設の改修や耐震化を図る。生活排水処理施設は計画的な整備と機能強化対策を、ごみ処理施設は現有施設の更新時期に配慮しながら安全性・利便性の高い施設の整備を推進。既に整備された水道、排水処理施設、ごみ処理施設、消防・救急施設は長寿命化を図る。

 「子育て環境の確保並びに高齢者等の保健及び福祉の向上及び増進」では、保育所等の整備促進のほか、特別養護老人ホームや認知症高齢者グループホームなどを計画的に整備する。「教育の振興」では、小中学校などの施設の長寿命化改修を促進し、小規模校では適正規模を確保しながら特色を生かした学校施設・設備の整備を推進する。

 地域別の持続的発展方針は、日光市(旧日光市・旧足尾町・旧栗山村・旧藤原町の区域)で銅山観光等の観光拠点施設整備の促進および史跡「足尾銅山跡」の産業遺産の保存・活用、国・県道を中心とする幹線道路網整備の促進、老朽住宅や空き家の活用などの促進、上水道・下水処理施設等の整備などに取り組む。

 大田原市(旧湯津上村・旧黒羽町の区域)は、八溝地域を縦貫する道路など幹線道路網の整備、上下水道施設や消防・防災体制等の生活環境基盤の整備、再生可能エネルギー等の活用促進と省エネルギーの推進、学校教育施設の整備と充実などを実施していく。

 那須烏山市は、企業の誘致および立地の推進、JR烏山駅を核としたコンパクトシティの推進、八溝地域を縦貫する道路など幹線道路網の整備、防災・減災による国土強靭化の推進などを位置づけた。

 茂木町は、宅地造成や空き家等の活用による個性的な定住促進策の推進、中心市街地の活性化および町並づくりの推進、八溝地域を縦貫する道路など幹線道路網の整備、ケーブルテレビネットワーク光化整備による災害対策、下水処理施設の効率的な稼働、都市的基盤整備の促進などに取り組む。

 塩谷町は、道路網の整備および生活交通の確保・充実、公営住宅や空き家対策といった住環境整備、上水道施設、消防防災対策等の生活環境基盤の整備、児童福祉施設や高齢者福祉施設等の整備促進などを実施する。

 那珂川町は、分譲宅地の整備による若者の定住促進、幹線道路網の整備と身近な生活交通の確保・充実、八溝地域を縦貫する道路など幹線道路の整備、上下水道施設や消防・防災体制等の生活環境基盤の整備などを基本的施策に位置づけた。

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