処理能力319トンで計画 宇都宮市のクリーンパーク茂原(県環境森林政策課)

[2026/3/18 栃木版]

 県環境森林政策課は16日、宇都宮市のクリーンパーク茂原で県環境影響評価技術審査会を開催し、宇都宮市ごみ焼却施設(仮称)新クリーンパーク茂原整備事業の概要や環境影響評価方法書について説明して委員の意見を求めた。事業概要は、既存敷地の駐車場に処理能力1日あたり319トン、煙突高さ59mまたは80mの新たな一般廃棄物処理施設を建設し、2033年度末から稼働を開始。その後、既存施設を解体して跡地に緑地を整備する。同課は技術審査会や関係市町、一般住民の意見を勘案して、7月中旬に県知事の意見を提出する。

7月中旬に県知事意見を提出

 事業概要によると、宇都宮市は現在クリーンパーク茂原とクリーンセンター下田原の2工場体制でごみの焼却処理を実施しているが、クリーンパーク茂原は01年3月の竣工から20年以上が経過しており、施設の再整備が必要となっている。

 そのため市は、廃棄物処理施設の安全性・安定稼働性・維持管理の効率性の確保のほか、環境負荷低減、最終処分量の削減、資源循環・エネルギー回収の促進など一般廃棄物を取り巻く環境を踏まえた新たな一般廃棄物処理施設をクリーンパーク茂原の敷地内に建設し、33年度の稼働開始を目指す。

 施設の規模は、既存施設が3炉で1日あたり390トンなのに対し、新施設はごみの分別回収や減容化が進んでいることから処理能力を縮小させ、2炉または3炉で1日あたり319トンとする。処理方式は、既存施設がストーカ式焼却炉と灰溶融だが、新施設はストーカ式焼却炉のみとして灰溶融は行わない。煙突高さは既存施設が80mで、新施設は59mまたは80mとなっている。

 建設地の面積は約1万8800平方mで、環境影響を受ける範囲と認められる対象事業実施区域は事業区域の外周から半径2kmの範囲の約9万0200平方mとなり、この中には上三川町や下野市も一部含まれる。処理対象物は焼却ごみ、可燃性粗大ごみ、および災害廃棄物などで、計画処理量は計画目標年度の33年度に年間9万2653トンを見込む。

 施設は工場棟、管理棟、計量棟、煙突、駐車場、構内道路と、既存施設を解体した跡地には緑地帯を設ける。市はこの緑地帯について、災害発生時の災害ごみの仮置場としての利用なども想定している。

 工事の工程は、設計と工事を29年度から33年度までの5カ年で実施し、33年度末から新施設の稼働を開始する。また、33年度から既存ごみ焼却施設解体の設計に着手して35年度末までに解体工事を完了させ、36年度に外構工事を予定する。

 なお、新施設は稼働開始から30年以上使用することを計画しており、基幹的設備改良工事を実施せずに施設を約30年使用する計画であることを前提に、将来の長寿命化対策に十分配慮したプラント設備を計画する。

 工事中の主な環境保全対策として、大気汚染対策では排出ガス対策型、低騒音型・低振動型の建設機械を使用し、騒音・振動対策では工事用車両のアイドリングストップ、急発進・急停止の禁止を徹底する。

 水質汚濁対策ではコンクリート工事による排水で中和処理を行い、土壌汚染対策では土壌汚染が判明した場合、掘削除去などの対応を行う。廃棄物等対策では、工事中の廃棄物の排出量を抑制するため、分別排出を徹底し資源化等に努める。

 このほか、選定した環境影響評価項目や調査地点・調査内容、予測及び評価の手法について説明し、各分野の専門家である委員から質問や意見を受けた。今後は、26年夏季から27年春季までの1年間現地調査を実施し、27年に予測・評価を実施する。27年冬季には準備書を縦覧するとともに28年春季までの期間で準備書審査会を開催し、28年夏季にも評価書を縦覧するとしている。

 なお、県による手続きは2月13日に宇都宮市から方法書が提出され、関係する上三川町と下野市に意見照会するとともに、3月3日から方法書を公告・縦覧し、4月16日まで一般住民からの意見を受け付けている。今後は、今回の委員の意見を踏まえて5月上旬に技術審査会を開催し、技術審査会としての意見を取りまとめて意見書を作成する。7月中旬には、技術審査会や関係市町、一般住民の意見を勘案して県知事意見を提出する。

Comments are closed.


Powered by WordPress, WP Theme designed by WSC Project.